藤沢周『礫』
「沸点の低い怒り」というのがぴったり、怒りとも諦めともとれるような鬱々とした生き様。それらを裏打ちする職業や恋愛といったアイデンティティを失おうとすることによってアイデンティティを得ようというのは、どういうわけだかよくわかる。そして失おうとしたものさえ失うことのできないディレンマ。
20020711 Thu
ISBN:4062097788
「沸点の低い怒り」というのがぴったり、怒りとも諦めともとれるような鬱々とした生き様。それらを裏打ちする職業や恋愛といったアイデンティティを失おうとすることによってアイデンティティを得ようというのは、どういうわけだかよくわかる。そして失おうとしたものさえ失うことのできないディレンマ。