佐藤信『あたしのビートルズ』

 いまでも胸が震える。どきどきする。ボクはボクなりに今でもこの戯曲の演出プランは抱いてるよ。
 『ゴド待ち』じゃないかと言われれば、『ゴド待ち』だろうけど、いま、この時代だからこそボクらは無意識にゴドーを待ち続けてるはず。『あたしのビートルズ』は意識的にゴドーを待ち続けてた時代からの木霊かもしれない。

20021012 Sat

「駅前広場から、50メートル道路を2キロ走ってUターン……それがあたしたちのおきまりのコースです。モーターサイクルに乗っているときだけ、そのコースはあたしたちの領土になります。あたしたちは時速100キロの速度の中で、いつもたよりないその領土をせいいっぱい感じようとして、体中の神経をぴりぴりとさせるのです……風……そう、風なのです。」


 「俺が腕に逆卍を彫りつけたって、俺がナチだってわけじゃない。俺はただ人をぞっとさせたいからやってるまでの話さ。」