花輪和一『刑務所の中』

maggot2003-09-21

 獄中記にありがちな湿った暗さや恨みつらみも感じられず、かといって優良徒刑囚(花輪がそんなはずなかろ(苦笑))としておつとめいたしましたなどというさぶりも一切なく、むしろ人生のひとつの経験をストレートに表現されていてむちゃくちゃにおもしろい。獄中でこのような絵を描くことなどできなかったわけで、それが記憶によるのだとするとすごい表現力だよなぁ。さて映画の方も楽しみになった。

20030118 Sat