古屋兎丸『palepoli』 (1994 青林堂)
マジな顔していて突然ブフっと噴きださずにはいられない。
例えばね、子どもがクワガタの勝負をさせてる。そのクワガタの一方がキリストなんよ、当然のことながらキリストクワガタは本クワガタのハサミにぎゅうううっと挟まれて負けてしまうのだが、「そのクワガタ弱いなぁ、どこでとったん?」に、一言、「ゴルゴダ」
ギャグ漫画なんかといえばそうなんだけど、その下げに至るまでの絵が効いてるんだよね、つまり兎丸の絵のカリカチュアがすごく効いている。キリストネタで行くなら、昆虫採集の標本箱のど真ん中にキリストが磔にされてるなんてのは、をををを〜〜っとなってしまう。かと、ボティチェルリの「プリマベラ」にネタをとってきたりで、兎丸にかかったら、《最高の食材を取り寄せてねこまんまを食べるようなそんな気分(漫画時代)》
それとね、ボク、国民的漫画サザエさん―国民栄誉賞もらったんだよねぇ―が大きらいなんよね。お父さんとお母さんがいて・・・・、なんて、けっ(-.-;) そのサザエさんもしっかりネタにしてくれて、そのことだけでも★5つあげてしまいたい。♪〜みんなが笑ってる〜 そりゃ、笑われますワ。
まぁ、騙されたと思うて読んでみ。絶対、おもろい。おもろなかっても金は返しませんが、ラストのゴルゴ13やら、揚げ句には、『ねじ式』の蒸気機関車が走り回ってるのには涙流して笑い転げてたのでした。
ただし読むときには誰もいないところで読みませう。一人むふふで気持悪がられるのは保証します。
20020905 Wed