堀江敏幸『郊外へ』(1995 白水社)

 『ライカ同盟』の中で高梨豊がちょっと触れていたので、あわてて図書館で借り出した。
 パリ近郊のほとんど聞いたことのない地名がずらずら出てきて、しかも唐突に聞いたことのない、たぶん邦訳もないような本の話が出てくるので、とてもとっつきが悪いのだけれど、都市の「へり」、町というものについて考えさせられる。エッセイのようで、その実、フィクション、ノベル。

20030801 Fri